小児脳幹部グリオーマ治療のまとめ

2017年4月に発症。治療・闘病の記録

まとめ
 
  2017年4月14日に診断され、2018年1月26日夜他界。
たった9か月。気力もないが以下、殴り書きっぽいが、ざっとまとめる。
とにかく、このHPで書かれていることも、参考程度として頂き、
ご自身の目と耳と足で、情報を集め、ご自身で
確認することを
奨める。
2017年に闘病したので、2017年の情報が主です。
日々古くなってゆきます。




===時系列===

2017年3月末ごろ:息子6才、風邪をひいていなのに気分が悪いという。
4月上旬:小学校入学式のころ、斜視の症状がみられ、複視を訴える。
4月14日:午前中 高田馬場 丸尾眼科 ⇒ 午後 聖路加国際病院。夕方告知を受ける。
4/15-16(土日)ネットでいろいろ調べる。この時点では、北海道の澤村先生のページのみが情報源。
4/18:主治医から寺島先生を紹介され、成育医療センターへセカンドオピニオンに伺う。
同時並行で、北海道の澤村先生にもセカンドオピニオンを取る。
4/24: 聖路加国際病院で、放射線治療開始。診断から実に10日経過。
6/5 放射線治療終了 1.8Gy/日 x 30日 54Gy 左足左手指斜視複視は残る。また体重も増えたが自分で歩くことはできた。
6/7 小学校復学
8/10 女子医大に入院
8/14 外減圧術を受ける。
8/23 退院 この月、息子は7歳に。
9/12-15 再燃 放射線6、7、8、9月とハネムーン期間はたったの3ヵ月半。
    ここから、終末期。他界するまで聖路加国際病院に入院。
    この9月上旬ごろ、もはや自分では歩くことはなくなってた。
9/25 放射線二次照射開始。
9/22 CVポート設置手術
10/6 二次照射終了 完全に車いすで排尿障害が起きてオムツが手放せなくなってたが、意識はしっかりとてて右手も動くし物も飲み込むことはできた。
11/23 再再燃。いわゆるセカンドハネムーン終了。セカンドハネは2カ月弱。このころ、会話が成立しにくくなる。
年末・年始ごろ ものが飲み込みづらく、ひたすらアイスを食わせてた。水頭症でひたすら寝てる時間が多かった。
2018/1/26 夜 他界 4/14の診断から287日 9.5ヵ月足らず。

===なんでこんなHP作ったのか==

患者会に冊子を申し込む。診断後1週間で、普通郵便で、5年前の2012年ベースの情報が
紙媒体で送られてくるが体験談ベースにてまとまりなく冗長。

また、患者会の掲示板もあるが情報が断片的でまとまってない。
医者もなかなかはっきり言わない。初動で何をしたらよいのかわからない。

特に、患者会は特定の医師としか付き合いがなく、自分の子にとって重要となる女子医大の情報がなにもなかった。
だから、このHPを作った。

・初動でなにしたらいいのか、いまいちわからない。
・女子医大の情報が患者会にない。
・患者会からの冊子が届くのが遅いので初動で何したらよいかわからない。
・患者会は情報集約と発信を古っちい紙媒体以外でしない。だからステロイドを避けるというテーマでの闘病がトレンドになってるが、
 その情報が一切なかった。

これが、このHPを立ち上げた理由。他にもwikiの病気記事も私が作ったが。

===やった治療===

・初回照射 1.8Gy x 30回 54Gy 聖路加国際病院
・二次照射 2Gy x 10回 20Gy 聖路加国際病院
・外減圧術・・・ステロイドを減らす目的で女子医大で行った。
・CVポート設置 聖路加国際病院
・薬の投与・・・主にステロイド(デカドロン)投与 それ以外はいちいち記録してないが、抗生剤とか諸々。

===病気について===

ここを見るべし。ここで変異箇所としてヒストンと言われている。
ヒストンについては、この辺の動画をひたすら見たら理解できる。
澤村先生のHPにあるように中心年齢7歳、すなわち、小学校低学年までが、
主な患者のようだが、中学生も高校生もいる。男女差はない。(男児にも女児にも出る病気。)
アメリカではローレン・ヒルという女子大生の有名な患者がいるのでこのDIPGという病気の知名度は日本より高い。
脳幹部に広がって散るがん。最終的に嚥下がやられて物が食えなくなり、
呼吸が弱くなり、酸素濃度がさがって死んだのはうちの子だが、嚥下がわるくなり
誤嚥による肺炎で死ぬ子もいるらしい。ノーサバイバーと書いたが、そうらしい。


===治療について===

◆外科手術による摘出は無理。

脳幹部は、鍵穴手術の福島先生でもやってない。
後述だが女子医大は脳幹外側にはみ出てる部分の部分摘出をやるが根治につながらない。

◆放射線を2回かける。

・初回照射

1.8Gy×30回の54Gy。序盤戦のところ見てください。マスク作る時間とか要るので、はやめに段取りしたほうがいいです。

・二次照射

再燃時に2Gyx10回の20Gy。終盤戦のところみてください。
小児の年間許容被ばく量を超えているので、できる病院とできない病院があり、その確認は必須。一次照射をやった病院でやれるかどうか
あらかじめ確認しておくこと。


◆抗がん剤

テモダール(テモゾロミド)
効かないといわれている。澤村先生のHP参照。
届いた患者会の冊子は2012年ごろの情報がベースとなっており、見るとほかの脳腫瘍で効いたかなんかで、そのころDIPGの子にも
投与されたようだが、奏功してないので現在は行われない。だからうちの子はやってないので、使用実感はわからない。
ニドラン(ニムスチン、ACNU)を副作用をマイルドにし、経口薬にしたものでニドランと化学的に似ている兄弟薬だと、
セカオピで行った某東北地方の先生はおっしゃってました。(不肖はパンピーなので、言ってることが本当かどうかはしらんよ。)

・アバスチン(ベバシズマブ)
ステロイド削減の意味合いで使われることがあるが、これも延命という観点ではあまり時間稼ぎになっていない様子。
澤村先生のHPには、44人中、2か月の延命が8名と書いてますね。だから延命という観点ではあまり奏功してないですね。
(アバスチンはうちの子はやってないから実感については、わからない。)

・分子標的剤
ヒストンH3のK27Mに8割変異がみられる。トリメチル化が阻害されてるとか。だから、ヒストンに対し
アプローチしているパノビノスタット(商品名ファリーダック、日本でも多発性骨髄腫の薬としてほかの病で認可されて入ってきてる)
が気になった時期がある。しかし、脱アセチル化阻害剤でいいのか?という疑問があり、裏ルートを模索した時期もあったが結局やってない。
ズバリ、僕は効かないと判断したから、やらなかった。ルートも確保できなかったので実際としては”やれなかった"という側面もあるが、
効かないと思ったので、これに時間を費やすことはやめ、執着せず。
これとは逆の脱メチル阻害剤というのがあるのかどうかは、よくわからない。調べたが出てこなかった。
(いずれも不肖が勝手に思ってるだけです。不肖はパンピーなので責任持てません。パノビノスタットは効く薬なのかもしれません。)

今のところDIPGのがん細胞に対して有効性があるという薬は私の知る限りでは、聞かない。
超頭が良く情報収集に長けた人が最近患者会に入って来てその人のほうがはるかに情報持ってます。

まずは、放射線治療を始めながら、エピジェニックながんという概念を理解し、
ヒストンの構造を勉強しつつ、抗がん剤を模索したらいいんじゃないかと僕は思います。
オードリー若林の彼女が司会をやってるNHKのサイエンス番組の動画がYoutubeにおっこってたりするので、
その辺を見てると、分子標的薬や、エピジェニック、エピゲノムといった概念の理解が進みます。
(診断直後4月から休職し、そういうことに時間を費やしました。)

アメリカは小児の治験のハードルが低く、いろいろやってるし、国がまとめている。「Dipg Trial」でググれば出てくる。
日本は小児の治験が基本御法度。参加できる治験はあまりない。というか自分の知る限り、WT1ワクチンとCEDしか耳にしない。
国も治験情報をまとめてない。これが日本の弱いところ。なぜアメリカは国として治験情報をまとめていて、
日本ではそれをしないのか謎。

DIPG TRIALというワードでググって出てくるアメリカの治験は、2020年や2019年終了のものが多い。
米セントジュード病院が2012にこのDIPGというがん細胞の8割に遺伝子のヒストンH3K27Mに変異が見られると
発表してから、10年弱。早いのか、遅いのか。うちの子に間に合わなかったので遅いとしか言いようがない。

自分の知る限りでは、渡米して治験参加した人の話は聞きません。フェーズ1治験というのは、毒性を見る試験にて
その薬単独使用なので、ほかの薬と使えば効果がでるような薬でも単独で使用されます。その薬の副作用をみる試験だからです。

しかも奏功するかどうかわからない。だから、そんなのは、かわいそうだけどアメリカの子たちに任せとけばいいのです。

・理想形は?

極力無駄な治療はやらず、QOLの良い時間を長く確保する。
そして、いろいろやって途中で体力がなくなって頓死するのではなく、
ソフトランディングさせる。つまり、ハネムーン期(一次照射後)、セカンドハネムーン(二次照射後)
にしっかりと想い出を作る。

そして、再再燃後の終末期は水頭症で意識レベルが低下して一日に10分しか起きてないような感じで
終末期はとにかくグーグー寝てる。そして、酸素濃度が下がって死ぬ。これが、この病気の理想形なんじゃないかと思う。

ここに、医療大麻(後述)を入れられたら、もっと理想だったのだが、、
いずれにしても、この死に方はうちの子のパターンです。いろいろなパターンがあると思いますが、
むちゃな治療は一切しなかった。ちょっとだけ外減圧が気になってるが、基本的に理にかなわない
治療はしなかった。悲しいけど、これだけが息子にしてあげられたこと。
それは、多くの人から情報をいただいたからできたこと。情報を私にくれた人、本当に感謝です。

友人の脳外科から聞きましたが、脳腫瘍で死ぬのは、ほかのガンと比べて楽とか。
確かに骨肉腫とか、過程で足切断したりしてるのを考えると、脳腫瘍での死は、まだ楽な部類なのかと
思う。だから、この友人の意見と藍原哲学があいまって、僕は途中から根治を目的とした治療を追求するのを
辞めた。QOLが良い時間をどうやったら増えるかを考えた。

=======初動==========

まず診断されたらやること。

◆鬼になる。

子供が助からない病気に掛かったことをなかなか受け入れがたい。
だが、とにかく早く放射線治療を開始しないと、腫瘍は待ってくれない。
泣きながらでも走って、放射線治療をどの病院でかけるか決めて、
放射線治療の開始を決定し、かつ、セカンドオピニオンを取り始めないといけない。
泣いてる暇などないのだが、涙が止まらない。
だが、親としては子供を守らないといけない。歯を食いしばり、だから泣きながら走るのです。
鬼になるのです。

◆放射線治療開始とセカンドオピニオン取得

いち早く放射線治療を開始する段取りをつけて、同時並行的にDIPGであるかどうか確認すべくセカンドオピニオンを取る。
北海道の澤村大先生様にメールで連絡を取り、状況を説明し、MRIの画像データを送りセカンドオピニオン
頂戴する。先生はすぐメールを返してくださるので、まさに神対応。お会いした時は、涙が出そうでした。
この先生は聖人です。

そして、都内だったら成育医療センターの寺島先生と、女子医大の藍原先生にもセカンドオピニオン診断に
行くべき。病気の確定だけだったら、何例もこの病気を見ている澤村先生だけでもいいかもしれないが、
北海道に宅急便の急ぎ便(都内からクロネコヤマトの急ぎ便を使うと一日で届いた。)でMRIの画像データを
送るのだから、その間に、成育とか女子医大に行ける。

女子医大は、「藍原先生は2か月先でないと予約とれませんねー。」と、例によって女子医大流の対応を
受付はしてくるが、懇切丁寧に説明するとか「そんなん待ってたらうちの子死んじゃいますよ?」とか
話術でもって突破すべき。藍原先生とそのチームの医師はものすごく素晴らしいが、それ以外は巷間で
言われている通りの病院です。特に病棟をつなぐ連絡通路が建物に通じておらず、誰も連絡通路を使わずに、
横断歩道を使ってるのを見ると、なんとなくあれな空気を感じます。
でも、藍原先生とそのチームはピカピカです。すばらしいです。まさに、信じるに足ります。
なぜあんな素晴らしい人たちが、あんな病院に居るのかわかりませんが、色眼鏡で見てはだめです。
成育医療センターの寺島先生のセカオピは、主治医経由で連絡したので、サクッとアポ取れました。
主治医が小児科の世界でかなり力のある方だったので。
まず駆け込んだ病院から、アプローチしてもらうほうがルート的に早いかも。
残念ながら、東京都内以外の病院は、小生知見無しです。

◆思い出作りの旅行の計画など。

想い出づくり
の旅行などを計画したり。会社を長期的に休む段取りなども同時並行的におこなった。

===生検について====

生検はするな。
・田舎の医者に生検されて、寝たきりになっちゃった子が最近でもいるらしい。
・脳幹部というのは、ちょっと出血起きたら一発で呼吸が止まるような場所
・よほどイレギュラーなパターンではやることは稀にあると。
 つまり、年齢が高かったりして、親が「違う病気なんじゃないの?」という疑問を持った時など。
・生検を奨められたら、まずはいったん断り、MRIの画像を澤村先生にメールしてCDR送って画像を見て頂くということをすべし。
 澤村先生は、現代の赤ひげです。国においてはスポーツ馬鹿にばっかあげてないで、この方に国民栄誉賞をあげて頂きたいです。
生検するメリットは無し。ヒストンH3k27mに変異があるとわかっても、根治に有効な薬は、2017年の段階で
 ないから。特に細胞のサンプルを集めているドラゴンマスターってファンドがあるとか。
 日本のお医者でこのファンドから金もらって細胞サンプルを集めてる人なんかはいないと思うが、
 澤村先生のおっしゃってるとおり、生検する意味を聞くべきだと愚考致します。

===やりたかったけどやれなかったこと===

・アバスチン・・・ただしこれは治療という意味ではなく、ステロイド減らす目的で希望。
        なぜできなかったかについては、終末期のところを読んでください。同様にダイアモックス(高山病の薬)での脳圧コントロールとかもやってません。
        そんなことやってるなんて知りませんでした。この病気のステロイド削減目的のダイアモックスの処方は日大板橋とかでやってるらしいです。

・在宅酸素・・・外泊扱いだったのでできなかった。二次照射後のセカンドハネムーンの時期、肥満によるあご肉にて気道狭窄。いびき多く寝苦しそうだったので入れたかった。
・もっと早い段階での外減圧術・・・外減圧は、①ステロイド削減、②終末期の脳圧マージンという2つの意味にて、①に関しては、闘病開始と同じぐらいの時期からやらないと意味がない。

===振り返って、同じ病気の現役患者親に言いたいこと===

・早い段階で、女子医大の藍原先生を訪ねるべきだった。脳の医者は、内科である脳神経科と外科である脳外科と、
 小児の脳の医者でも内科と外科と二通りある。澤村先生は外科医。寺島先生は内科。
 女子医大の藍原先生は、小児専門の脳外科。
 いろんな医師の意見を聞くべき。私のおすすめは女子医大の藍原康雄医師。
 とにかく早く放射線治療を始めないといけない中、序盤で余力のある人はぜひ訪ねたほうが良い。
 患者会を通じても女子医大の情報がとんと入ってこなかったので、悔しさのあまり、このHPを作ったといっても過言ではない。
・終末期のアバスチン投与の可不可は確認すべきだった。二次照射のお供にアバスチンを行い、外減圧術で続けていたステロイド削減を続けたかった。
 でも、もう充分太っていたし、アバスチンでステロイドを減らしたとしても大差はなかったとも思う。
・退路の確保(一時照射が終わる前に確認しておくべし)
 かかってる病院で先のことができるできないの確認が必要。
 -掛かっている病院での二次照射の可不可の確認
 外減圧をやったとして、二次照射を受け入れてくれるか(二次照射をやるとしたら)の確認。外減圧をやった場合は、受け入れないと言っている病院もある。
 小児に対して、アバスチンはやれるか。
 終末期、水頭症になったとき、シャントやドレナージュと言った外科処置ができるか。
  うちは、当初「シャントなんて(うちの病院の脳外科の先生の)誰かやるでしょ。」と軽く言われたが、
  終末期においては、「この状態でシャント術を全身麻酔の手術でやると意識が戻らない可能性もある。(人工呼吸器つなぎっぱになる。)」
  といわれ、断られた。ただ外減圧やってたから、シャントにこだわらなかった。
あと、他人の言ってることを鵜呑みにするな。自分の目と耳と足を使い確かめることが重要。
 患者会の掲示板の「アバスチンのせいで血管がもろく注射針がなかなか入らない」という書き込みを鵜呑みにし、
 「アバスチンこえ~、、」とドン引きしてしまい、アバスチンを選択肢から劣後させた。
 新生血管に対しアプローチする薬なので、昔からある腕の血管になんらか作用するとは考えにくい。
 おそらく親御さんがそう書いたお子さんは、アバスチン関係なく、ステロイドによる肥満で注射の血管を取りにくくなってたと思われる。
 ステロイドを避けるという観点では、アバスチンは有効。だけど根治延命にはつながらないと思われる。
 とにかく、このHPの情報も鵜呑みにせず、ご自身の耳目&足で確認することをお薦めする。
・しつこいけど女子医大
 なんでしつこく女子医大の話ばかりするか。
 ①外減圧術を序盤でやることで、ステロイドフリーで週末期まで行ける。太らない。容姿の変貌を最小限にできる。
 ②脳幹の外側に出た腫瘍を取り除く手術もやっている。これによりQOLが良い時間が増えた例もある。
  
DIPGの治療は、うちの子が闘病した2017年時点で、せいぜい1次照射と二次照射。これ以外に上記2つのoptionが女子医大にはある。
だから、女子医大を早く知りたかった。うちの子の場合は、脳幹部内に腫瘍が収まっていたので②のoptionは
なかったのだが、①に関してはもっと早く受けたかった。これが悔しさがこのHPを作る一つの理由。
ただし女子医大のやっていることは医師たちの間でも賛否両論とか。だから、ご自身で藍原先生に会われることをお薦めする。
僕自身はすばらしいものだと思ってますが受け取り方は人によるので。

もっと言うと、お医者さんは個性が強い。特に外科医は個性が強い。切ってなんぼだから、男性ホルモン強め。
人格もクセが強いことが多い。しかし、この藍原先生は、かなりまとも。信念があり熱い人だが断じて変な人ではない。
まじで人物。人格者。この病気で絶対会ったほうが良い医師の一人。かっこいい。生き様にあこがれる。

あと最後に、患者の親同士でも分かり合えない。親同士でコミュニケーション取る際は挨拶は、
「心中お察し申し上げます。」に留めるべき。

二次照射やってるころ
「セカンドハネムーン楽しみですね。」とか言われたが、そんなん、そもそも
一次照射もあまり効かなかったから
ほっといてくれよと思う。

患者親同士の挨拶は、もっぱら、「心中お察し申し上げます。」に留めるべき。
典型的なパターンが多い病気とは言え、同じDIPGでも脳幹の下の延髄のほうに広がってくパターン(うちの子)と、
脳全体に散って転移するパターンとかいろいろあるようです。


===ステロイドを避ける意味===

浮腫みを取るデカドロンというステロイドが処方される。
子供は太ってく。特に女のお子さんにはつらいだろう。ステロイドによる肥満の問題点。

・容姿の変貌・・・本人も親も大きく心が傷つきます。
・血管が取りにくくなる。・・・Max太ったとき、注射針刺すのに1時間かかるとかあります。
・寝るときの気道狭窄・・・ムーンフェイスであご肉発達。いびきかくので寝苦しくなります。

太ってくと容姿の問題だけでなく、血管が取りにくくなる。
MRIを随時とるので造影剤の注射など、注射の機会は多い。
肥満のため、注射の血管が1時間ぐらい取れなかったこともあった。
週末期はポート入れ、ポート上の皮膚にエムラクリームという麻酔薬を塗るので注射の苦しみは減るのだが、
終末期直前までで肥満になると注射の血管とりにくいということは起きる。

いびきかくのであれば、CPAPを処方してもらうというのも手だと思います。
うちは、もうそこまで手が回りませんでした。

ステロイドを避ける方法は、

①外減圧術
 脳のむくみによる脳圧を、後頭部の骨を取ることで逃がす。中盤戦のところに書いてあるので読んでください。

②デカドロンの代替となる薬
 知る限り、アバスチンとダイアモックスがステロイドの代わりに処方されたという人がいる。

いずれにしても、うちが掛かってた病院では、ステロイドを躊躇なくバンバン出してた。
食欲の増加についても「食べさせたらいいじゃない、お父さん。」と平気で言う医師だった。
この病気の苦しみは、

・放射線治療を終えても麻痺が残る。
・ステロイドの肥満にて容姿が変貌する。
・麻痺が進行し、歩行ができなくなったり、機能がどんどん落ちる。
・やがて寝たきりになる。

という子供の心にとっては、かなりきつい病気なのだ。
そのうちの一つ容姿の変貌については親の努力で回避できる。それがこのHP作成のモチベーションの一つ。

つまり、ステロイドを避けるというのが、治療法が少ないというか無いこの病気の中で、限られた時間を
ボディーダメージ少なくQOLを高めるための一つのテーマだし、最近トレンドになってるように感じる。
しかし、患者会では、その辺の情報をぜんぜんまとめていない。

つまり、ステロイドを処方することに、慎重な医者と、安易にばんばん出す医者と両極端。
だから、もっとこのテーマについては、患者会が医師側にコンセンサス取って、周知させないと
いけない。まあ、好きなことしかやらねーから言っても無駄だけどね。

===やって疑問だった治療===

・二次照射

一次照射ほど、効果が無かった。(うちの子は、再燃自体早く、そもそも放射線があまり効かなかった。)
これによりセカンドハネムーンという時間が取れたが、最初のハネムーン期間ほど、
コンディションが良くない為、映画に行けたし、マザー牧場にも行けたが、おむつ履く履かない論争が起き、
本人にとっても家族にとってもなかなかしんどい時間だったことも認めたくないが、そうだった。
女子医大では、二次照射はやらないと言っていた。なぜかというと、そんなにQOLの良い時間が保てないからだとか。
これは一理ある。しかしやらないと一気に終末期に入る。だから、やらないという選択はなかなか選べないはず。
親としては、もう少し子供とおしゃべりしたいのだ。だから親のエゴの要素が強かったかもしれない。
(だが、自分が死ぬとわかっていたら、「二次照射はもういいからやらんでくれ」と言えるか?)

・8月中旬というタイミングでやった外減圧術

もっと早くやるべきだった。ステロイド削減がもっとできて、肥満にならなかった。
この病気における女子医大の存在を知ったのが6月で、そのころもう旅行の予定組んでたから。
ただし、終末期においては、水頭症になってもシャントができないといわれたので、
あらかじめ後頭部にマージンを作っておいたのは、終末期においても意味があったと思う。
シャントができないというのは、全身麻酔の手術なので、終末期のコンディションにおいては、
意識が戻らなくなり、手術中につけた人工呼吸器が外せなくなる可能性もあるとのことで
シャントはできないといわれた。外減圧やってるから、そこに固執はしなかったが。
外減圧自体は、やってよかったと思ってます。傷も大きいし、術後痛みに何日か
苦しんでましたが、QOLを上げる観点では有効だったように僕は思ってます。
個々人で受け止め方は違うと思いますが。

===今後、期待している標準外治療===

・カリフォルニア大学 ヒストンH3 K27Mワクチン
 ずばりミューテーションが起きている箇所へのアプローチなので、本命だと思う。
 興味がある方は、終末期のところで少し書いているので見てほしい。カリフォルニア大学と言いつつ、日本人が研究しているのだ!!!

・パノビノスタットをはじめとするヒストンへアプローチする分子標的治療薬
 パノビノスタットが正解かどうかわからないが(脱アセチル阻害でいいのか?脱メチル阻害ではないのか?という点で)、
 ヒストンへアプローチしている薬であるので、パノビノスタットをやったという人を聞かないので、
 効果のほどは、とんとわからない。

===今後、期待している終末期医療===

医療大麻とホスピス。

医療大麻は入れてあげたかった。体が元気なのに死なないといけない小児がん患者。
幸福感が伴う医療大麻はじつに効果的だと思う。アメリカでも必ずしもすべての州で
合法ではないようだが、、、高樹沙耶なる馬鹿ヒッピーが無駄に騒いだので、日本では白い目で見られているが、
福田先生の話を聞くと、幸福感を伴う医療大麻はものすごく有効なものだと思う。

ホスピスも必要。「お父さん、どうですか?」と言って、どや顔でノックせず週末期の病室に入ってくる主治医には閉口。
まあ、とはいえ、あのような場を提供してくださったことには変わりないので、感謝はしてますが、途中しんどかったです。
「どうですか?」と聞いてくる神経。ちょっと、しんどいです。

つまり、何が言いたいかというと、週末期を在宅でやれない、やれそうにないのであれば、早い段階から
週末期のことを考えて、ホスピスとか探したほうがいいよってこと。
将棋とおんなじです。序盤で終盤のこと考えて、矢倉とか美濃囲いとか組むのと同じ。

ホスピスは、残念ですが、当方知見無です。

===お世話になったボランティア団体===

・メークアウィシュさん・・・TDL3日間。素晴らしかったです。ボランティアでやってくださってるのに、
              うだる暑さのTDLでしっかりと先導してくださった。今でも頭が上がらない。
              お礼に一席設けたい。設けねば。素晴らしい方々です。無償でやってくれた。

・そらプチキッズキャンプさん・・・北海道2泊。素晴らしかったです。息子はめちゃめちゃ楽しかったと思います。


===お世話になった業者さん===

・クォントケア(介護タクシー)https://r.goope.jp/quant ここの介護タクシーはすばらしいよ。おすすめ。
・フランスベッド・・・介護ベッドとトイレと風呂の手すりのレンタル
・車いすの購入・・・このサイトで車いすを購入。車に積める折り畳みタイプ。2マンぐらいだった。


===小学校の復学===

・小学校の復学については、人間関係がしっかりできていることが前提。
 1年生だったり、人間関係がいまいちできていない場合は「治ったら行こうね。」と希望を持たせて死なせてやるとも一つだと思う。
 うちの子は1年生だったので復学させたことで子供の心を傷つける事件がいくつか起きた。
 小学校の中で仲間に入れない孤独から子供を守ることができなかったこと、
 一生の心の傷。これは背負う。

 院内学級は思ったより悪くない。むしろ実によかった。
 小学校を楽しみにしていた息子の心をすこしでも晴れやかにしようとしてくれた院内学級の先生方の努力。
 今でもありがたいと思っている。あんな素晴らしい職業はない。


===立ち位置がよくわからない連中===

・患者会・・・もうさんざんdisったでここでは割愛したいが、、情報の集約と発信をしないというスタンス。
       「水俣病の患者会じゃないからわかってくれ」というよくわからない説明。話が通じない。
       水俣病とDIPGとでどんな関係があんのか?HPに申し込み後1週間後に普通郵便でのんびりと5年前のテモダール全盛期の
       古く偏った情報満載の冊子が届く。こんなんだから初期段階で澤村先生のHP以外の情報が集まらず。
       このHPを作った理由にこの患者会の機能不全もある。
       この病気の序盤は、とにかく時間セーブして、放射線治療を始めないといけない。
       それを普通郵便で古い情報満載の冊子を届けるセンスに閉口。

       「天使のポーズ」なる奇怪なるきもいポーズで集合写真とってインスタとかやってる。
       なんだ天使のポーズって? 生きて闘病してる子も親もいるんだぞ!!ばかかてめーら!!
       現役患者の神経逆撫まくる。イカれてるよ。

       ただし、精査は必要だが、掲示板にいろいろ情報がおっこってるのも事実。また、何人かと知り合い、
       そこから情報を収集することができた。そういう使い方をすべき。

       しかし、本当にあんたらは、考えたほうがいい。この病気は、最初の1週間がカギ。
       それに対して、十分なサポートができないのなら解散すべきだ。ボランティアだから好きにやらせてという
       価値観はまじでクソです。古参連中が牛耳ってて、発展性のない集まりのように、私は感じた。
       深くかかわらないほうがいいと私は思います。古参天使BBAからマウンティングされます。
       天使BBAはヒステリックな奴が多いのでいったん感情的になると話が一切通じなくなる。

要するにね。崇高でなければならないこんな病気の患者会においてもヒエラルキーがありいちいち先輩面して、
上からモノ言ってくるが、なんの情報の集約/整理もしてないし、闘病してからもだいぶ経つ人が多いで、
情報も古いし、的を得た回答が得られない。

「外減圧とシャント術の相関性について知りたい」と質問するも、少しでも情報が欲しかったあのタイミングで、
全然関係ないリンク先をドヤ顔で貼ってくるグリオーマのことを「グライオーマ」と言ってるBBA。
まじうっとうしいしイカれてるとしか思わない。俺はほんと、あんたらのやってること、好きになれない。

もっと一人ひとりの患者親に頭下げて、「頼むから情報の集約したいから、情報の提供をしてくれ。」と積極的に言って
情報を能動的に集めなよ。「ホームページにアンケートのページがありますが、誰も書いてくれません~!」って
蕎麦屋の出前か?おまえ小学生か?

情報を集約して発信しろ。そんぐらいのことができないなら、国会議員と会うな。国会議員だって暇じゃねーぞ。
そもそも情報を集約しないのに、どうやって新薬使うんだよ!!!

こんな難しい病気の患者会、中途半端な体制とモチベーションでやるな!
なぜ5年前の情報を紙媒体+普通郵便で送る?明治時代か?

確かにこういう集まりを作ったことは評価だ。0を1にしたわけだから。だが、そんなこといつまでも言ってても仕方がないだろう。
俺は、この患者会のパフォーマンスは最悪だと思ってとるし、情報を得られんかったばかりか、足引っ張られたことは、
生涯忘れません。

立ち上げたメンバーが古い情報ばかりで、なんも情報を更新せずにしがみつくのはクソ。
もう、インスタとか、国会議員とかいいからさ。とにかくこの病気とスムーズに戦えるように情報の集約と発信をしてくださいよ。

特に、地方でこの病気になった人は、情報がないから困ってるって言ってるお母さんもいたよね。
もうボランティアサークルごっこやめようよ。そういう思い出作り的なのは大学時代に済ませておこうよ。
すこしはまじめにやろうよ。揃いのシャツとか作る前に情報まとめようよ。
すべての小児がんを撲滅することも大事だけどさ、足元のDIPG患者の治療情報をまとめてよ。

古参メンバーが、「天使のポーズ」とかやってる限り、新しい風は入りません。
僕にしても、新たに入ってきた頭の良い人(天才的情報収集力を持ち且つ、社会的地位もある人物です。)も、
あなたがたとは今後かかわらないと思うよ。

友達が欲しいのなら趣味を見つけるとか、一人でゴルフ飛び込みで行くとか、ネットでゲームするとか
してくださいよ。大事なこの病気の集まりをそんな個人的な遊びに使わないでくださいよ。

そんなに本にすることにこだわること大事ですか?自分のデザインしたマークを本につけて
出版したいだけでしょ?なんなのその自己顕示欲?こんなにもみんな困ってるのに、私物化していいの?

・ソーシャルワーカー・・・これもわからん。誰から給料もらってるのか?何と何のサービスをしてくれるのか?
          自分たちで直接学校と話しをしたらもっと早く物事が決まり、二学期の時間が失われなかった。
          まじで最後までよくわかりません。メークアウィシュとの折衝も自分たちでやったし、
          たまに介護タクシーの業者を教えてくれるとか、その程度。役に立たないのに
          病院で出くわすといちいち絡んでくる。とにかくクソうっとうしいだけでした。
          この人達もこれで飯食ってるみたいなので「邪魔だからどけ」と言えないしね。

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